2018年4月27日金曜日

ペール・ラシェーズ墓地めぐり

週末に、パリの東側にある墓地を訪れました。

墓地に行く目的といえば、普段はお墓参りと肝試しくらい(?)ですが、訪れたペール・ラシェーズ墓地(Cimetière du Père-Lachaise)には音楽家や画家、作家などの有名人、さらには王女様、王子様まで眠っており、ガイドブックで紹介されている観光地でもあります。

またフランスのお墓は、その人の生前の職業や趣味が反映された芸術的なものが多いので、眺めて楽しむこともできます。
学生時代のフランス留学では、寮の片側が墓地に面していて、数人の友達が初め言葉を失っていましたが(私は反対側でした)…そのうち皆がお墓のある風景に慣れ、「朝カーテンを開けて墓地を見ると落ち着く」とまで聞きました…

さて、私は同僚からお墓めぐりをおすすめされてこの墓地に行きました。
案内役は、去年兵庫県へ研修員として来たアルノーくん。
お願いした時に「そこには僕の一族のお墓があるから、お墓参りのいい機会だ」と言ったのには驚きでした。なかなかここに眠るのには運や力がいると思うので。。

墓地は木がたくさん生えて公園のような雰囲気です。
お墓は道に沿ってところせましとならんでいます。

19世紀の小説家オノレ・ド・バルザック。
学生時代はゼミの宿題だったレポートで挫折しそうになりましたが、多分大丈夫でした。ありがとうございます。
 
 
バルザックと同時期に活躍していた画家、ドラクロワ。
彼にも論文書くとき少しお世話になりました。


これは火葬場です。
墓地の真ん中にあり、日本とは全く雰囲気が違いました。
現代のフランスでは、埋葬と火葬は選べるそうです。
 

広い墓地の中では、200年以上前のもう遺跡のようなお墓から中国人の仏教式らしいものまでさまざま見かけました。

まだまだ、モリエール、ネルヴァル、ショパン、サラ・ベルナール、プルースト、エディット・ピアフなど…本当にたくさんの人がここにいます。
一度では訪れ切れなかったお墓もたくさんあるので、また来てみたいと思います。

パリには他にも有名な墓地がいくつかあります。
旅行の際は、王道とは一味違ったパリ探しに、ぜひ訪れてみてください!

2018年4月25日水曜日

学校訪問で抹茶体験

月に1回ほど訪問している高校と中学校で、今月はお茶会をしました!

普段日本語の授業をしているクラスなので、お茶会(Cérémonie du thé)や抹茶のことは知っている子も多くいましたが、抹茶を実際に飲んだことのある生徒は少数でした。

初めに茶道の道具や歴史、茶室、抹茶の立て方について簡単に紹介。
 

高校での発表
 
中学校。お茶会の雰囲気を感じてもらおうとビデオも少し流しました。
 
いよいよ抹茶体験の時間になると、生徒は今までにないほど嬉しそうな顔に…?
まずは茶菓子を一人ずつ取ります。
 
 
茶菓子は、高校では日本語の先生が用意してくださった砂糖菓子を、中学校では私が持って行った松露(餡子のお菓子)を味見しましたが、どちらも人気で「パリでも買えるところある?」という質問が出たほどでした!
続いて、一人ずつ茶杓で抹茶をすくい、茶せんで立ててみました。
器は茶碗の代わりに、サイズも形も似ているカフェオレを飲むためのボウル(フランスの家庭には必ずある)を家から持って来てもらいました。
 
高校で。上手に泡立ちました!

 
中学校
 
抹茶の味についてはどんな反応になるか恐る恐るでしたが、結局ほとんど全員が「美味しい!全然苦くない」という感想で、こちらが驚くほど好評でした!
抹茶好きがこれからもどんどん増えてくれると嬉しいです。
 

2018年4月10日火曜日

フランスパンのこと

バゲット(フランスパン)はフランス人にとって食事に欠かせない主食です。
フランスといえばフランスパン!というイメージは強いですが、それにしても驚くほどパン屋がたくさんあります(多分日本のコンビニ数を軽く凌いでいる)。
またサンドイッチ1個の値段が4,8ユーロほど(約650円)なのに対し、バゲット1本は0.9ユーロほど(約120円)で買えます。これを皆買って帰り、食卓にはほぼ必ず並びます。

その手軽さもまた格別です!
よく日本の友人から「フランス人はバゲットをそのまま手に持って歩くって聞いたけど本当?」と聞かれましたが、本当でした。
長いバゲットの真ん中に一枚紙をペラッと巻いて、それを脇に抱えて帰るおじさん、道を歩きながらもうつまみ食いをしだすお兄さん、電車の中では荷物軽減のためリュックにバゲットを押し込む人、またはリュックからバゲットとナイフを取り出し、良いサイズに切って食べだす人(これは私が学生の時フランス人の先生が阪急電車でやったことです…)など…

さらに、70㎝くらいあるバゲット、1人ではとても一気に食べきれませんが、、下宿生活のフランス人学生などは買って帰るとまず切り分けて冷凍庫に保存するとも聞きました。
私もこれを試してみています。
ただ、冷凍でも1週間以上経つと元の柔らかさはだいぶ消えてしまいます。
数年前の日本文化教師コーディネーターさんのブログで、「フランスパンはナマモノです。」というタイトルがありましたが、確かにみるみる乾燥してしまいます。
やはり焼きたて買いたてのバゲットが最高です。。

あっと言う間に半分が過ぎた派遣期間、あと半年の間に少しでも多く本場のバゲットを堪能しようと思います。

少なくとも週に一度は同僚と買いに行く、某パン屋さんの絶品サラダ
これを買うと必ずバゲットの切れ端を付けてくれます。

ちなみに、日本の主食であるお米も、今やフランスのスーパーでも買えてしまいます。
ちょっと高いですが、お寿司も驚くほどの普及率で、多くのスーパーには日本のようにパックのお寿司コーナー(ネタは90%サーモン)があり、駅のスタンドショップでもSUSHIという看板をよく目にします。
これはベルギーのとある駅の改札横にあったスシショップ。
フランスでもこんな感じで気軽に売っています。

2018年3月31日土曜日

兵庫県立大学インターンシップ

3月の初めから、兵庫県立大学から3名のインターンシップ生がセーヌ・エ・マルヌ県に来ています。
1週目は、同大学から別プログラムで12名の学生さんとフランス語の教授も来られて、マルヌ・ラ・ヴァレ・パリ東大学の学生さん達と交流会を行いました。

交流会は、マルヌ大側は教授による日本文化の発表と学生によるダンス披露、
県立大側は日本に来る移民についてや兵庫県の文化・歴史紹介がありました。
交流会は午後中続きました。

3名の学生さんは約1か月のインターンシップで大学、高校、中学、小学校と、同県内の学校数校を訪問して日本文化紹介を行っています。
私もそのうち数回同行しましたが、普段から私も訪問している学校では、いつもよりメンバーが増えてとても盛り上がりました。
日本の大学についての紹介、カルタ、折り紙など。。
「オリガミ」という言葉は今やフランスでも通じます。
すでに鶴の折り方を知っている生徒も、中学生になれば数人いました!
またどんどん日本文化を知るフランスの若者が増えていくと素敵だなと感じました。

高校でのカルタ。慣れてくると皆すごいスピードで争っていました。

2018年3月26日月曜日

サマータイムです

今日(3月25日)からサマータイムが始まり、日本とフランスの時差は8時間から7時間に縮まりました。
ヨーロッパの多くの国では、サマータイムは毎年3月の最終週の日曜日に始まります。
ちなみに、終了するのは10月の最終日曜日です。

夏と冬で時間がズレるなんて経験のない私達日本人にとっては、何のため?と思いますが、午後の日照時間を増やし仕事後の自由時間を増やすこと、さらに犯罪を減らす効果も狙っているんだそうです。

私はこれがなかなか頭に馴染まず、、数年前のフランス留学時はその日の夜になるまで、そして今回の渡仏直後の10月は(なんと)数日後までサマータイム終了に気づきませんでした。(ちょうどトゥッサン(Toussaint)の秋休み中で、授業や仕事には影響がないのです…)
今日は3度目の正直で、朝から意識して時計を合わせることができました。
これからフランスはどんどん日が長くなり、寝る時間になっても外は明るい状態になってゆきます。
初めてのヨーロッパの春を楽しみにしながらも、夜更かしには気をつけます。

皆さんも、10月、もしくは3月の下旬に旅行をされることがありましたら、「時差に気づかず電車の時刻で慌てた!」なんてことのないよう、お気をつけください。

先輩コーディネーターさん達もブログに数々載せてきた、寮の窓からの眺め。夕日。

2018年2月12日月曜日

中学校でのアトリエ~書初め

今年は日本が大寒波で、雪もたくさん降っていると聞きました。
パリやセーヌ・エ・マルヌ県では、 平均12度ほどの気温が続いていましたが…
ついに先週の始めに雪が降り、1週間ずっと積もっていました。
気温もマイナス8度まで一気に下がり、気温差にびっくりです!
日本のニュースで、パリ市内でスキー通勤をする人が話題になったようですね。(笑)
フランスは、大の大人がキックボードで通勤してしまう国です!
きっと本当にあり得るやろな~と考えていたら、昼休みにショッピングモールでスキー用ズボンに登山靴姿のカップルなんかも見かけました。

さて、そんな雪の街になる前、月に1度ほど日本文化講義のために訪問している中学校で、遅めの書初め大会をしました!
今回は担当の先生が道具を用意してくれたので、私はみんなの書く字を見たりアドバイスをして回りました。
紙は、筆に水をつけて書くと文字が浮き上がるという、特別な用紙でした。
これだと墨汁で机や周りの物を汚す心配がありません!

半紙の色も緑、ピンク、グレーと種類があり、どれを選ぶかでも楽しんでいました。
水が乾くと文字が消えるので、同じ紙に何度でも書くことができます。
 
先生がお手本を見せます。みんな真剣な表情で見ていました。

ひらがなの「く」など簡単な文字は余裕の様子でしたが、「の」「め」「あ」など、くるっと丸みをつける文字ではみんな苦戦して「上手く書けない!」と笑っていました。
それでも、多分初めて持った筆でスラスラと書き進めていき、トメやハネまでしっかりと意識していたので感心しました!
自分の名前や誰かへのメッセージ「ありがとう」などを書いて、最後はみんなスマホでパシャリ。
「水が消える前に撮らなきゃ!」と大騒ぎでした。

2018年2月10日土曜日

家のキッチン工事

寮の部屋の台所が大変身しました!
数年前から、代々コーディネーターが住んできた部屋。
「火災警報器が敏感すぎてすぐアラームが鳴る」という引き継ぎを受けていました(笑)が、これは寮全体の課題だったようです。
(いつも火災報知器が鳴るので、もうオオカミ少年状態でした。)
 
頭上に取り付けてあった棚が、換気を妨げてサイレンを鳴らす原因になっていたようです。
週に1度は寮内の誰かが鳴らして本当に驚かされたので、料理中は絶対鳴らすまいと、いつもぴこぴこの点滅を睨みつけていました。

工事は、1フロア全部の部屋の各キッチンでいっぺんに行われたので、毎日ちょっとずつしか進みませんでした。
おかげで3日間はキッチンなし生活でしたが、新キッチンが予想以上に素敵だったので許せます!
調理台が木製に、コンロがIHに、壁がタイルから断熱?に変わり、デザイン性抜群です!
(イメージは北欧インテリアの台所…)

工事のおじさん達はやはりフランス人!という感じで、無理はせず、仲間と常に相談し合いながら働いてられました(フランスは何でも議論する国です)。
フロア最後の仕事に、私の部屋の棚に支えの棒を付けるか付けないかの議論を10分ほどした後これを完成させると、歓声を挙げながら満足気に帰っていきました。

これで少しキッチンが好きになり、フランス料理にも手を出してみようかな、、と考え始めてみたところです。

無事に帰国しました

ご報告がとても遅くなりましたが、10月の初めに1年間の派遣生活を終え日本へ帰ってきました。 日仏交流コーディネーターとしてセーヌ・エ・マルヌ県に派遣され、仕事でも私生活でも、簡単にはできないような体験を幾つもさせてもらうことができました。県内の複数の教育機関での日本文化紹介や...