兵庫県では毎年、セーヌ・エ・マルヌ県への人物派遣を行う代わりに、フランス同県の大学から選ばれた学生2名を3ヶ月間研修生として受け入れています。
今夏無事研修を終えた1人、アルノー君の大学院での専門は都市工学で、建築から公共整備から、都市計画に関することすべてに情熱をもっています。
ちなみにパリでは現在、「グラン・パリ計画」という壮大な都市計画プロジェクトが何年にも渡って進んでいます(詳しくは前任のコーディネーターによる記事をご参考に→http://seine2016.exblog.jp/28026518/)。
さて、そんな建築専門生による観光案内の行程は、バスティーユ―セーヌ河沿いにシテ島へ向かってノートルダム大聖堂をちら見―橋を渡ってサン・ルイ島などを渡り歩きルーヴル美術館を通り抜け―コメディーフランセーズの前を通り抜け、オペラ地区でゴール、というものでした。
ピックアップいたします!
オペラ比較
フランス革命発端の場所として有名なバスティーユ広場には、1989年7月13日(フランス革命200年記念祭前夜)に建てられた「オペラバスティーユ(Opéra Bastille)」があります。
塔
パリのオペラ座と聞くと、まだまだ日本人には↓のパレ・ガルニエ(Palais Garnier)の印象が強いかと思います。
ただし、もし鑑賞に行くなら絶対バスティーユが良いそうです。ガルニエは装飾がとても綺麗ですが、演奏の音質は反響効果などが考えられたバスティーユの方が比べ物にならないほど良いようで、「だから外国人観光客はガルニエに行き、フランス人はバスティーユに行くんだ」とのことです。
歴史ある建築物
バスティーユ広場を抜けると、ヴォージュ広場と呼ばれるルイ13世の頃の建物に囲まれた広場と、界隈があります。
ルイ13世像
その周りには、16、17世紀の建築物が立ち並び、今もアパートや店舗として活躍しています。
9月末からの春夏パリコレクションの一環で、歴史建造物と金色モニュメントがコラボしていました。
(※このパリ観光をしたのは10月1週目です)
ここで2人、脇の壁を見つめ、「この辺りは、むかし沼だったから、地盤が緩くてああやって歪んだんだ」という説明を聞きました。言われなければこれは気づきません!
本領発揮です、スイッチが入ったアルノーくんは、
兵庫県での研修時にも見た安藤忠雄建築などについて暫く語ってくれました。
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フランス大統領を護衛する馬がいる厩舎
パリ市庁舎(Hôtel de Ville de Paris)への
道を塞ぐこれらのコンテナ群については、後日書きたいと思います。
工事現場の幕のデザインに感動しました!
ただ、これは観光地としての策で、パリにしかない風景だそうです。
ポン・デザールの今
ルーヴル美術館へと続くポン・デザール(芸術橋)は愛の橋?として有名で、
数年前に日本でもニュースになりましたが、カップルが錠を掛けすぎたため重さに耐えられず壊れてしまいました。
今は修復され綺麗になっています。そして、もう鍵を掛けられないように、欄干にはガラスが貼られました。
それでもやっぱり記念を残したい、と諦めきれない人達はどうしているかというと…
街灯に付けたり(上にのぼった!?)
貼られたガラスにマジックで♡ を描いたり…
やはりこの橋が良いんですね。
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コメディーフランセーズでは、フランスの古典演劇を毎日公演しています。
目の前にあるメトロの入り口はこんなに派手です。コメディーを体現?
建物の横に回ると小さな窓口があり、ここに上演開始1時間前から並ぶと、5ユーロ(今だと660円ほど)で安くお芝居が見られます。
こうした場所を半日歩き回りました。
おまかせ旅で、名所めぐりではあったものの、1人では知ることの出来ない情報が詰まった一風変わった観光でした。
「とにかくパリは歩いて回れるんだ!」と、神戸ではあまり歩きたがらなかったアルノーくんが言ったときには、本当にパリの建築めぐりを愛しているんだろうなと思いました。
パリにはとても心強い友達がいます!
最後はオペラガルニエ近くのアジア街で日本のラーメンをしみじみと味わいました。